第15回「やれることは自分でやろう」

Do It Yourself

音楽のパンクというジャンルでよく言われる言葉にD.I.Yというのがあります。それは、Do It Yourselfの略で簡単にいうと「自分でやろうぜ!」ってことになります。何かに頼ったり、依存するのではなく、まずは自分でやろうということだと僕は解釈しています。

D.I.Yという言葉に馴染みがあるようでないような?なんて方は、ホームセンターでよく耳にする言葉と一緒と捉えてもらって良いと思います。要は「自分で作る」ということ。

何もパンクに限ったことではない

パンクやホームセンターなど日曜大工コーナーなどではD.I.Yはよく知られている言葉ですが、何もそこに限定している言葉ではありません。色んなジャンルでしっかりと自分で出来ることは自分でやっている、自分で責任を持って表現している人たちはたくさんいます。

実はメルヘンハウスも例外ではなく、ひとつのD.I.Yと思ってます。41年前に僕の父親が「子どもの本が書店に全然置かれていない、ならば自分で店を開こう!」と奮起して作った店です。紆余曲折、幾つもの危機を乗り越え、今までやってきていること、僕は褒め言葉として父親をパンクな人と思い尊敬しています。

児童書界のパンク発祥の地

児童書界のパンク発祥の地

最近そんなパンクな絵本作家に会う機会も多く、例えば児童書界ではかなりの大御所な田島征三さんのやってることも未だパンクを感じるし、長谷川義史さんの小学生へ語りかけていた言葉もパンクだったし、これからの作家であれば加藤志異くんはものすごくパンクな人です。

洒落ていられるか!

僕が志異くんに魅力を感じるのは、ちゃんと自分を表現していること。それは誰に遠慮することなく、自分の純粋な思いを世にぶつけているところです。彼が文章を書いた絵本、『ぐるぐるぐるぽん』(ぶんけい)を僕はよくおはなし会で読むのですが、子どもたちに大人気!グイグイとかなり強力な吸引力で子どもたちをおはなしの世界へと引っ張り込んでいきます。

そんな、彼が主演のドキュメンタリー映画「加藤くんからのメッセージ」では、彼の溢れんばかりのパンクな姿勢を観ることができます。僕は春に正直なところ付き合いで観に行ったのですが、はじまって3分で大爆笑した映画はこれがはじめて。ノンストップの90分。この冬、各地での上映があるようなので皆さん要チェックです!

絵本とのマッチングはよくないサイケなポスター

絵本とのマッチングはよくないサイケなポスター

まずははじめよう

人のことばかりでなく、僕自身も出来ることは自分でやろうと幾つか最近はじめたことがあります。例えば、お店の広告やポップなどもキレイに作れたら良いなぁなんて思い、パソコンでそのようなことが出来るスキルを持つスタッフに、お願いしてばかりいたのを自分でやりはじめたり、様々な企画を考えたりと、まだまだですが、自分の今の背丈に合ったD.I.Yをやっています。

ただいま勉強中です。

ただいま勉強中です。

そして、ただ自分で作るってことがD.I.Yじゃなく、大切なのは、自分の考えを責任を持って表現していくこと。そのツールがこのメルヘンハウスという場所です。大げさにいえば、本屋というのは文化を発信する場所。その発信の仕方は人それぞれで、パンクなんかはかなりストレートな言葉を激しいサウンドにのせて伝えています。僕はそんなストレートな表現も大好きなのですが、ストレートな表現は人を限定してしまいます。メルヘンハウスは色んな考えやスタイルのお客さんが来てくれます。僕は一人でも多くの人に何かを持って帰ってほしいので、ストレートな表現でない方法で表現します。そのひとつがこのコーナー

僕なりのD.I.Y、表現をこれからも模索しながら続けていこうと思うのです。

おしまい

本文中でご案内した『ぐるぐるぐるぽん』(ぶんけい)は購入いただけます。

『ぐるぐるぐるぽん』 加藤志異/作 竹内通雅/絵 ぶんけい (4才ぐらいから)

ぐるぐるぐるぽん
加藤志異/作
竹内通雅/絵
ぶんけい
(4才ぐらいから)

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営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
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※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
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