第17回「メルヘンハウスに食べさせてもらってます」

現実には・・・

はじめてメルヘンハウスに来る僕の友達は、みんなこう言います。

「こんなに大きいお店だと思わなかったよ!儲かってるねぇ〜!」

この言葉には2つの意味があります。そして、そこには子どもの本専門店のイメージ、もっと言えば「絵本」というものに対してのイメージがあるのだと思います。

まず、絵本屋さんのイメージはとてもファンシーな店を想像するようです。そして、名前もメルヘンハウスなので、輪をかけて夢の国のような場所をイメージされるようです。店はウッディでレースのカーテンがあって、紅茶とかが飲めて・・・なんていうイメージなのかな?メルヘンハウスには丸太のイスはありますが、それ以外で夢の国を彷彿とさせるアイテムはひとつもありません。他の書店に比べれば、若干ですが、本棚の色使いが優しかったりするぐらいです。

notファンシーな丸太イス

notファンシーな丸太イス

また、「絵本屋さん」という言葉の響きから、こぢんまりとした小さなカワイイ店を想像するようです。確かに開店当初の移転前のメルヘンハウスは小さくこぢんまりとした店でしたが、今は売り場面積が約60坪あるのでイメージとはかけ離れた大きさでしょう。

本屋は儲かりません!(断言)

断言します!お金持ちになりたかったら本屋はやらないほうが良いと思います。本屋ではお金持ちになれません!それはメルヘンハウスのような子どもの本専門店に限ったことでなく、みなさんも町の本屋さんがどんどんなくなっているのを感じていると思いますが、本屋はどこもそうです。なので、「儲かってるねぇ!」などと根拠のないことを言われても困ってしまうのです。

もっとnotファンシーなバックヤードの片隅で

もっとnotファンシーなバックヤードの片隅で

メルヘンハウスにこだわっています

では、なぜそんなに儲からない商売、もっといえば順調に右肩下がりの出版、書店業界に身を投じたのか?僕には明確な答えがあります。

「メルヘンハウスを残したいから」

みなさんは、「誰にご飯をたべさせてもらった?」と聞かれたら、大体の人がお父さんやお母さん、もしくは家族の人と答えるでしょう。でも、僕はメルヘンハウスと答えます。もちろん、そのメルヘンハウスを中心となって運営しているのは父なので、「誰に?」と言われれば本当は父と答えるのが普通です。しかし、僕はメルヘンハウスに食べさせてもらっていて、そして、今再びメルヘンハウスに食べさせてもらっているわけですが、父という存在を超えてメルヘンハウスがある、つまりはメルヘンハウスと父は一体だと思っているのです。

誤解を受けることを覚悟でいうならば、子どもの本が好き!とかよりメルヘンハウスが好き!という気持ちがベーシックにあり、それに付随して子どもの本のことなどに取り組んでいるのです。もしかしたら、メルヘンハウスが子どもの本専門店でなく、他の業種であったら、それはそれで「メルヘンハウスを残したい」と思ってやっていたかも知れません。

やりがいって何だろう?

これから先のことについては、とっても楽しみにしていることと、とっても不安に思うことが半々です。そして、今現在の正直な思いは、とっても不安なことがかなりリードしていると思います。でも、僕の永遠のバイブル、岡本太郎の『自分の中に毒を持て』(青春出版社)で、「危険な道を取るか、安全な道を取るか、迷ったら、危険な道を取る!」とあります。僕はようやく本当の危険な道を選択したんだなぁと最近つくづく身にしみています。今までも危険な道を選択してきたと思ってましたが、甘かったですね。もっと危険な道がこんな身近にあるとは思いませんでした。

結構大きく紹介されました。notファンシーな姿で掲載さえrてます。

notファンシーな姿で掲載されてます。

しかし、Mなんだろうか?とってもヤル気がモリモリ出てきたのです。本当に最近のこと。本当に「子どもたちに良い本を」というメルヘンハウスの基本理念を貫き通す道を模索することになりそうです。ワクワク!

おしまい

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お店のご紹介 詳細

営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
052-733-6481

選びぬかれた絵本や童話を常時30,000冊揃えて、みなさまのご来店をお待ちしております。

絵本の読み聞かせ、紙芝居など、楽しいイベントを定期的に開催しております。

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