第3回「いよいよオープンです!」

なぜ子どもの本専門店だったのか? その3

「漫画や雑誌を置かない本屋なんてできないでしょ!」
「子どもの本だけで書店が成り立つのかしら?」
「もう一度じっくり考えたほうがいいよ!」

僕の耳に入ってくる話は、僕の将来を心配する友だちの本音でした。

「子どもの本専門店をやりたいのでよろしく」と、東京の児童書出版社にあいさつ回りをした時にも、友だちと同じ反応だったことに驚きました(なかには、とても応援してくれた出版社もありましたが)。「子どもたちのためにお互い頑張りましょう!」という言葉を期待し、握手する姿まで心に描いて行ったのですが、あにはからんやどこか冷めているのでした。「どこまでできるかやってみたら・・・・」新しい本屋の形態の試金石のように考えられているようでした。国内で初めての子どもの本専門店ですから、仕方のないことかもしれません。

オープンから41年、今でも子どもたちに囲まれています。

オープンから41年、今でも子どもたちに囲まれています。

若気の至りでしょうか、「あまのじゃく」的な性格のせいでしょうか、友だちの言葉や出版社のあいさつ回りは、逆に「計画実現に」と、「子どもにいい本を」の思いに火をつけたようでした。心を熱くして帰ってきたものです。ただ友達や出版社の心配が当たっていたことは、後になってわかることでしたが、当時は聞く耳持たずというところでした。そしてありがたいことに心配してくれた友だちがそっと資金提供をしてくれて株主となってくれたのです。

いよいよオープンです!

1973年3月28日「子どもの本専門店 メルヘンハウス」のオープンです。マンション1階部分12坪、3000冊の本を載せた「メルヘンハウス号」の出帆です。派手な宣伝もなく静かなスタートでしたが、初めてのお客さんは、近所に住む2才ぐらいの女の子「ムーちゃん」で、エプロン姿のお母さんと一緒でした。ゆっくりと楽しい時間を本選びにあててくれました。実にメルヘンハウスらしい、嬉しいお客さんでした。

オープン時のお知らせです。

オープン時のお知らせです。

さて、この日から「子どもと本の出合い」が醸し出す素敵なドラマを見せてもらうことになります。次回からたくさんの子どもと本のことに触れていきたいと思います。

メルヘンハウス代表 三輪哲

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〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
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