第22回「メチャクチャ降ってるじゃん!」

雪がシャンシャンとザクザクと

昨日、名古屋は雪が降りました。「クリスマス前にロマンチックでいいよね〜!」なんて、甘い恋人同士の会話のような感覚は全くなく、朝起きて外を見たときの第一声は、「これじゃお客さんが来ないよ〜!」でした。僕もとってもリアルな夢のない人間になったものだと。

小学生の頃などは雪に興奮したものです。真っ先に何して遊ぼうか?学校って休みになる?近くの公園の積雪具合は?なんて、ジッとしていることが出来ずウズウズしながら雪を眺めていたものです。
それから何十年も経ち、今じゃ雪を見てメルヘンハウスの集客(売り上げ)を考えてしまう、資本主義社会に足を突っ込んだ自分。「子どもたちによい本を!」などと言いながら、売り上げを考えてしまうことへの矛盾など、白い雪が毒々しく染まるようなこの感情がとっても許せなく、なんとか取り戻さねば!と、とりあえず雪だるまを作ったりしました。壁にぶち当たった時は、Back To Basics!

良い出来だと思いませんか?

良い出来だと思いませんか?

プレゼントってなんだろう?

そんな雪景色のなか、僕の心配をよそにお客さんが来てくれました!やっぱりお店をやっている限り、人が集うのは嬉しいことです。季節柄、みなさんクリスマスのプレゼントを探しに来てくれるのですが、何故こんな雪の日にわざわざ来てくれるのかな?と不思議に思ったりもしました。

レジでお会計をしながら「足下の悪いなか来ていただき、ありがとうございます!」と声をかけると、「いえいえ、クリスマスまで今日ぐらいしか予定が空いてないし、やっぱり本の中身を見て決めたいのです。」と言われたお客さんもいました。これだけ、ネットで買い物がすぐ出来て、家から一歩も出ないでモノが買える時代に、やっぱり実物を見て触れてプレゼントを決めたいと思われる方がいることにとても嬉しく思いました。しかも忙しいなか、プレゼント選びに時間を割くわけです。

最近引越した僕の家の近所の神社もモッサリ雪!

最近引越した僕の家の近所の神社もモッサリ雪!

誰かに何かをあげたい!という衝動とそれに対しての行動、つまりは選ぶということ。レジにいると、プレゼントをあげる相手の顔を浮かべて、今まで何が好きだったかなぁとか、この前こんな話してたなぁとか、色々な情報を錯綜させながらプレゼントを選んでる姿を多く見ます。そこにちょこっと声をかけて一緒にプレゼントを選ぶのはとても楽しいのです。そして、後日「この前アドバイスもらった本、大当たりでとっても喜んでくれた!」なんて声をかけてくれる方もいて、「あーメルヘンハウスにいて良かったなぁ」と感慨深くもなってしまいます(まだキャリアは半年ちょっとですが・・・)。

過程を大切に、そして楽しもう!

プレゼントというものは、そこにかける手間だったり温度感を大切にしたいものです。 よく言われることではありますが、やっぱりそこはお金ではなくて、気持ちの部分が大きく、その気持ちをどう表現するか?実際にプレゼントをもらった方はそのプレゼントがどんな方法で入手されたかは知らなくても良いことだし、プレゼントする方も「これは雪の日にわざわざ買いにいって〜」なんて話すことではありません。しかし、結果にいきつくまでのプロセスは見せるものでなくても、大切にしなければならないと僕は思ってます。

メルヘンハウスのホーム駅も雪景色。

メルヘンハウスのホーム駅も雪景色。

今日はこれから、うりんこ劇場で行われる「のぼるはがんばる」というお芝居を観にいってきます。終演後に演出の方とトークをするのです。東君平さん原作のおはなしがどのような舞台になるのか?今からとってもワクワクしています。お芝居もプレゼントではないですが、プロセスを見せるものではありません。プロセスを語らず芝居で伝えたいことを伝える。きっと、僕は今日のお芝居から沢山のことを得ると思います。これは劇団うりんこのお芝居を小学生の時から観劇しているから言えること。そして「うりんこは面白い!」っていう信頼。

メルへハウスも昔からのお客さんがいるのは、この41年の歴史で形成された信頼あってのこと。僕に出来ることは、これからもその信頼が崩れないようにプロセスを大切にすることと、歴史に頼らず新たなカルチャーを生み出すことだと思ってます。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴38年、メルヘンハウス歴0.5年のかなり遅れてきたルーキー。

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営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
052-733-6481

選びぬかれた絵本や童話を常時30,000冊揃えて、みなさまのご来店をお待ちしております。

絵本の読み聞かせ、紙芝居など、楽しいイベントを定期的に開催しております。

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