子どもに学ぶ・本の読み方(188回)『どうぶつしんちょうそくてい』

どうぶつしんちょうそくてい : 聞かせ屋。けいたろう
聞かせ屋。けいたろう / 作
高畠 純 / 絵
アリス館

今日は動物園の身長測定。ちょっとでも大きくなりたい動物たち。ワニはズルするし、コアラは寝ちゃう、カンガルーなんて飛び跳ねちゃう!さて…キリンはどうはかる?聞かせ屋。けいたろう&高畠純が描く、元気一杯の動物たち。君の身長は何センチ?

対象年齢 : 3才ぐらいから
1,300円 + 税 購入する

 
 「こんな本、あるんだけど見る?」と表紙を見せながら聞くと、年中の子たちが「うんうん」とうなずく。

  子どもたちは高畠純さんの描く絵本は表紙の絵を見るだけで、なんかおもしろそうって思うみたい。子ども達のなかに“この絵の絵本はおもしろかったはずだ”とすでにインプットされているのかも(以前に高畠さんにお会いしたときに、おもしろいテキストにしか絵を描かないって言われていたなあ)。

 うさぎが耳をピンとたてて計ってもらおうとしているのに、頭で計るので「40センチです。」って読むと「いいじゃんね(耳まで計ってあげても)」とあやちゃんが言うのでちょっとおかしい。どのページにもいる助手らしき小さな女の子、「この子は手伝ってるの?」と子どもたちは気になる。

 保育園では毎月身体測定をするのだけれど、子どもたちは一ケ月たつと、たとえ1ミリでもちゃんと大きくなっている。1センチ以上も伸びていてびっくりする時もある。体重だって増えていたらうれしい(ちなみに私はうれしくない)。クラス担任をしているときに、身体測定をすると「大きくなったね」と子どもたちに言っていた。そうするとどの子もすごくうれしそうな顔をする。子どもたちにとって大きくなるって大事なことなのだと思う。この絵本は大きくなるってことはあんまり問題ではなくて、動物たちの特徴や個性が描かれているところがいい。カンガルーは計れないし、コウモリはさかさまに計らないといけなし、ワニはずるをするし……。

 私はとくにあとがき(上野動物園取材日記)の文章が好きなので、児童センターの親子遊びの時間に読む時にはそこもちゃんと紹介する。「この本を書くのに、上野動物園へ行って実際に動物の大きさを計らせてもらったそうです」というと、お母さんたちは「へーっ」と驚く。動物園は体重測定はするけれど、身長は計らないというのには私もちょっと驚いた。小学生の子どもたちには「なんで?」って聞かれたので「動物園に行ったら聞いといて」とお願いした。最後にコアラがまだ寝ているページであやちゃんが「まだ、ねてるよ」ってちょっと覚めた顔でいうので「ほんとにね、まったく」と私も呆れて言ってみた。眠っているコアラの顔がなんともかわいいけれど、にやーって笑ったあやちゃんもかわいかった。

(保育士・M.Yさん)

この記事が気に入ったら
是非 いいね! してください
メルヘンハウスの最新情報をお届けします
人気の記事
  • メルヘンハウスは2018年3月31日をもって閉店いたします。
    メルヘンハウスは2018年3月31日をもって閉店いたします。
    2018年3月31日、メルヘンハウスは45年と5日の長きにわたる書店活動を閉めることとなりました。 「一人でも多くの子どもに読書の喜びを」をスローガンに、国内初の子どもの本専門店として立ちあげま...
  • 2歳の絵本。絶対におすすめの10冊。
    2歳の絵本。絶対におすすめの10冊。
    photo by Leon Wilson 2歳になると、言葉や色々なものを覚えてきます。基本的な生活習慣が形成され、一人で色んなことが出来るようになってくる時期です。そんな時期だからこそ、絵本の...
  • 【読み聞かせ】低学年におすすめの絵本10冊
    【読み聞かせ】低学年におすすめの絵本10冊
    photo by MIKI Yoshihito 自分の子どもへの読み聞かせはもちろん、小学校のボランティアや町内の子ども会など、意外と機会があるのが、低学年の子どもへの読み聞かせです。 でも、...
  • 絵本の読み聞かせの本当の効果とコツ
    絵本の読み聞かせの本当の効果とコツ
    「絵本読んで!」 子どもにせがまれて、絵本を読んであげる。いわゆる読み聞かせですが、これもご両親の大事な仕事の1つですよね。ただ、喜んでくれるのは嬉しいけれど、忙しい毎日の中で、何度も同じ絵...
  • 泣ける絵本。大人も感動する絵本10冊
    泣ける絵本。大人も感動する絵本10冊
    あなたは、どんな時に感動したり、泣いたりしますか? 映画で思わず泣いてしまったという人は多いかもしれませんが、絵本でも泣ける内容の感動的なストーリーがたくさんあります。 この記事では、子どもだ...
こちらもいかがですか?
  • 『トペラトト』
おおたか しずる/作
田島 征三/絵
現代企画室
    子どもに学ぶ・本の読み方(194回)『トペラトト』

    「おもいでをたべるオバケのおはなし」と言っただけで、子どもたちはうれしそう。思い出を食べるおばけってどんなオバケだろうって思うみたい。このオバケはちっとも怖くなくて、みんなの“思い出”を食べるだけ。でも、オバケが思い出を…

  • キャベツをもって
    子どもに学ぶ・本の読み方(193回)『キャベツをもって』

     児童センターの自由参加遊びサークルの時間に絵本を読んでいる。どの本読もうかなと本棚の前でさがしていると2才のちーちゃんが黙って選んでくれたのが『キャベツをもって』。わたしに手渡すと首をかしげて「これがいいなあ」というふ…

  • きょうのおやつは
    子どもに学ぶ・本の読み方(192回)『きょうのおやつは』

     わたしが勤務する児童センターには中学生や高校生も遊びにくる。 この間、高校2年生の男子がカウンターに置いてある絵本を興味あり気に見ていたので、「この絵本おもしろいよ」と『きょうのおやつは』を手にとって「見る?」と聞いて…

  • やまのぼり
    子どもに学ぶ・本の読み方(191回)『やまのぼり』

     「天気もいいし、散歩にでも行こうか」って言うと子どもたちから、「さんせい さんせい だいさんせい」って声が返ってきた。どこかで聞いたフレーズだなあと思いながら「トイレに行って、1冊絵本を読んでから出かけよう」と言うと、…

  • にがいおくすりのめるかな
    子どもに学ぶ・本の読み方(190回)『にがいおくすりのめるかな』

     こぶたのプータが病気になって、苦いお薬を「のみたくない」と言うところからお話は始まる。   お母さんが部屋から出て行ってしまうと、プータの部屋にかいじゅうの子どもたちが入ってくる。甘いお薬をくれて「のんだらみみをひっぱ…

おすすめ情報

お店のご紹介 詳細

営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
052-733-6481

選びぬかれた絵本や童話を常時30,000冊揃えて、みなさまのご来店をお待ちしております。

絵本の読み聞かせ、紙芝居など、楽しいイベントを定期的に開催しております。

イベントページでご確認ください。

サイト内検索