最高に楽しかった! 初の絵本づくり
2006年10月14日、夜の路上で絵本の読み聞かせを始めてちょうど8年。まさか、自分が絵本をつくるとは、今でも驚きです。
僕は今も時々保育園を手伝う、元保育士です。2013年1月、保育園の身体測定を嫌がり、泣きじゃくる子どもを見て、こう思いました。「動物が身体測定をしていたら、こんな風に嫌がるのかなぁ。」
それから子どもと一緒に、キリンの身長計とゾウの体重計を描いて、《動物健康診断》という原案が完成しました。後に編集の人に見てもらいながら、何冊ものダミー本を作りました。たくさんの動物が、身長、体重、角の長さ、尻尾の長さを計り、模様の数まで数えます。もっとシンプルにしたほうがおもしろいのでは? などと話し合いを重ね、一冊に一つの題材を設けることにしました。そうして出来たのが『どうぶつしんちょうそくてい』と『どうぶつたいじゅうそくてい』です。
動物園の取材には何度も行きました。動物園では、体重測定はありますが、身長測定はありません。「もしも、身長測定があったとしたら、実際の大きさはどのくらいだろう?」計らせてもらいました。バタバタ嫌がるウサギを持ち上げて、メジャーで計ります。40cm。ワニは怖いのでガラス越しに。キリンはメジャー代わりに竹の棒を立てて計りました。
絵を描いてくれたのは、高畠純さん。原画を見せてもらった時の興奮は、忘れられません。純さんは、僕の案には無かった女の子(5才)を登場させてくれました。「子どもを基準にして、見た目でも動物の大きさが分かるように」との演出です。なるほど!僕の初めての文章が、純さんの絵と技にたくさん助けられました。
保育園、動物園、編集さん、高畠純さん、他にもたくさんの方の力を借りて出来た作品です。一冊の絵本が出来るまでを知って、絵本がもっと好きになりました。絵本って、超素敵!