子どもに学ぶ・本の読み方(189回)『ピヨピヨ スーパーマーケット』

ピヨピヨスーパーマーケット : 工藤 ノリコ
工藤 ノリコ / 作・絵
佼成出版社


ママとスーパーへお買い物。プリンにチョコレート……、みんなの頭の中は、ほしいお菓子でいーっぱい。なのに、お母さんたら「だめだめ!」って、いうんだもん。5羽のキュートなヒヨコたちの楽しい一日!

対象年齢 : 4才ぐらいから
1,300円 + 税 購入する

  スーパーマーケットに子どもたちを連れて買い物にいくのは、大変だと思っているお母さんは多い。「お菓子、買って」と言ってきかなかったり、お菓子売り場から離れなかったり、子どもたちにとって魅力的なパッケージのお菓子は高くて買えなかったり、チョコレートやガムは食べさせたくなかったり……。「どうしたらいいでしょう?」と相談を受けることもある。

 5人?も連れていくニワトリのお母さん。ページをめくると、このヒヨコたち、頭の中は買ってもらいたいものでいっぱい。みこちゃんはそんなヒヨコをみて「わたしはねー」と自分は何を買ってもらいたいかを考えだす。このページはよく見ると“本日のにこにこタイムセール”や“本日のお買得商品”のちらしが窓に貼られている。子どもたちには読めない漢字なのだけれど、子どもたちがいつも目にしているように描かれているところがいい。
そして、次のページはニワトリのお母さんがブタのお母さんに会って「あらまーこんにちは!」と話しだしてしまう場面。児童センターの親子で過ごす時間に読んだときに、ここはじっくり間をとって「お母さんたちの話、終わらないねー」と言ってみると、子どもたちはちょっとお母さんの方を振り返る。
次の場面では、目を離すとヒヨコたちは勝手に、お菓子をかごに入れはじめる。私にとってはおもしろい場面なのだけれど、子どもたちは思ったより真剣な顔。いつも買い物するときは、勝手にいなくならない約束をしているのだろうなあと想像できる。そんなことをしたら、きっと怒られると想像していた子どもたちに「ちょろちょろしたらだめでしょう」ってお母さんのセリフをちょっと怒って言ってみると、子どもたちはニヤッと笑って少し肩をすくめる。それにしてもおいしそうなお菓子の棚。ダダをこねて泣いている子がいたり、見ていて飽きないページ。

 そういえば、子育て中の保育士が「いま、うちの子ども、この絵本にすっごくはまっていて、全シリーズ欲しいくらいです」って言っていた。こういう細かいところまで描かれている本は、子どもたちが自分でページをめくって繰り返し読むのが楽しいみたい。

 思い通りのお菓子が手に入らず、がっかりしたヒヨコたちが、夕食のスパゲティに喜ぶ場面で1年生のじゅんくんは「えー、これよりやっぱりお菓子でしょ」とちょっと不満そうにしていたけれど!しかし、5人を育てながらこのお母さんのゆとりのある感じはすごい。なかなかこんなふうに笑顔でいられないのが現実かな。でも、親子でじっくり楽しむのにおすすめです!

 (保育士・M.Yさん)

 

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定休日
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住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
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