スタッフの この本読んで!「父と子が名コンビになる方法」

父と子が名コンビになる方法

僕らは世界一の名コンビぼくらは世界一の名コンビ!
ロアルド・ダール/作
小野 章/訳
評論社
(小学上級から)



 この本に出合ったのは まだ最近、この春のことです。僕は本屋の息子として生まれましたが、これまで一度も本に携わる仕事はしてきませんでした。それどころか、本屋の息子と言われることに嫌気が差し、故意的に本とは距離を置いた生活をしてきたのだと思います。そんな僕も4月からメルヘンハウスで働くようになり、まず書店員の大先輩にあたる父に、どのような本を読めば良いのか尋ねました。そして、父は悩むことなくこの『ぼくらは世界一の名コンビ!』を僕にすすめたのでした。

幼くして母を失ったダニィはお父さんと2人暮らし。貧しいながらもお父さんから深い愛情と様々な生活の知恵を授けられ、優しくも賢い勇敢な少年に成長していきます。やがて、その少年は町の意地悪な権力者に対し、誰も思いつかなかった方法を編み出し、お父さんと力を合わせて挑みます。

 この本は1975年に発表された作品で、今日に多くあるような複雑に絡み合ったファンタジーやアドベンチャーの作品に比べれば、いたってシンプルな親子の痛快物語です。しかし、シンプルであるからこその奥深さや問題提起がたくさん詰め込まれています。それは自然との共存であったり、人を思いやることであったりと人間として根本的に大切なことが物語の中に多く散りばめられています。
しかし、その中でも一番大切にされていることは、人との絆です。普通であれば親子の絆と表現することが適切かと思いますが、この物語ではお父さんのダニィに接する態度から、人との絆と表現する方が相応しいのです。もちろん、普通に父親として愛情を注いでもいますが、それ以上にダニィを子どもとして扱うのではなく、一人の人間として尊重し同じ目線で接しています。
そして、主人公は少年ダニィなので、その活躍ばかりが目に留まりますが、読み進めるごとに、実はそのダニィを活き活きとさせている源はお父さんであることがわかります。作者のロアルド・ダールはお父さんとダニィを通して、世の中の親子に対して世間に流されることなく自由に生きていく大切さを伝えたかったのではないか?と思うようになりました。物語が最後に近づくにつれ、その考えはどんどん大きくなり、最後の一文を読み終えた時にそれは確信に変わりました。(最後に何が書かれているかは読んでからのお楽しみ!)

 僕はこの本を読んだとき、「もっと早くこの本に出合いたかった!」と思いました。早くして親元を離れて生活してきたので、父とはダニィとお父さんのような時間を今まで持ってこなかったような気がします。
もっと早くに出合っていれば自分も父とこのような名コンビになれたのではないかと。しかし、今ではメルヘンハウスのレジに親子で立っていたりもします。
毎日のように顔を合わせるため些細なことで喧嘩もよくしますが、初めて聞くような話も沢山ありワクワクします。もしかしたら、今からでも遅くはなく名コンビになれるかもしれないと思うことがあります。
僕と父が名コンビになれるか否か?メルヘンハウスに足を運んでいただき、みなさんの目で確かめてみてください。

 最後に、僕は多くの親子にこの本を手に取っていただきたいと思います。きっといくつもの名コンビが誕生することでしょう。

(スタッフJ・M)

 

ぼくらは世界一の名コンビ! : ロアルド ダール
ロアルド・ダール / 作
小野 章 / 訳
評論社

ダニィは父さんと二人でジプシーの箱馬車でつつましく暮らしている。父さんは楽しくてワクワクすることを考え出す天才で、世界一すばらしい父さんなんだ。ある日、キジを120羽、一晩で生け捕りにすることになって……。父と子の素敵な関係を描いた、ユーモアたっぷりの痛快な物語。

対象年齢 : 小学上級から
1,400円 + 税 購入する
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