第66回「図書館」

変わらない居心地さ

最近は図書館にいくことが多いです。図書館に行くとなんだか気持ちがリセットされるというか、フラットになるというか、心地良い気分になるのです。

僕がいつも行く図書館は、中学生や高校生の頃に通っていた図書館で、当時は出来たばかりで外観も中のソファもピカピカでしたが、25年ほど経った今はちょっと汚くなりました。しかし、居心地の良さは当時と全く変わりません。

中学生や高校生の頃は、片道40〜50分の距離を自転車で駆け抜けていました。図書館の近くには祖母の家もあり、祖母の家で店屋物を注文してもらって食べるのも楽しみのひとつでした。また、図書館近くには名古屋城もあり、城を眺め昔の時代に思いを馳せるのが好きな僕にとっては最高の立地でした。

あの空間で本に触れたい

そんな図書館、最近になってまた行き始めた理由とは?とにかく人に気を使うことなく本を読みたい!触りたい!ってこと。最近の本屋さんはシュリンクといってビニールに包まっていて本の中身が見ることが出来なくなっていたり、残念ながらあまり売れない本はすぐ店頭から消えていたり、そして何よりもゆっくりページをめくりたいのです。

「本をゆっくり読みたいなら、借りて家で読めばいいでしょ?」ともなりますが、図書館で読むのが良いんです。あの空間で読むのが好き!シーンッとしていて、寒すぎず暑すぎず、本を読んでる人、勉強してる人、寝てる人、ボーッとしてる人。図書館は、本が目的でなくても人が集まる場所。そして、子どもからお年寄りまで年齢、性別、国籍、何も問われない所。う〜ん、居心地最高!

金色のシャチ載ってます2匹ほど。

金色のシャチ載ってます2匹ほど。

メルヘンハウスnotライブラリー

なんでこんな話をしているのか?スタッフから昨日聞いたのですが、こんなお客さんがいたのだと。メルヘンハウスの店内をくまなく見ていただき、いろんな本を楽しまれ、最後お店を出るときに一言。

「すいません、ここは何冊借りれるのですか?」

そう、そのお客さんがメルヘンハウスを図書館と間違えられていた様子。これにはビックリしました。でも、とても嬉しいことにも思いました。メルヘンハウスは、過度なポップ(本を宣伝する広告)も置きませんし、本の帯すら取っている。そして、通路の幅も広く、前知識なくお店に来ていただいたら、子どもの本の図書館と思われてもおかしくない様であることは確かです。

メルヘンハウス イズ ブックショップ

図書館のように居心地の良い空間と思ってくれたのだと思うと、図書館と間違われたことは名誉だと思ってます。しかしながら、メルヘンハウスは商いなわけなので、本を買ってもらわないとたべていけない・・・。商いであるということはしっかり考えていかねばならぬ課題ではありますが、その前にしっかりと居心地の良い空間を作れているお店の環境作りが出来ていることが素晴らしいと思います。

メルヘンハウスは図書館のような公共ではなく、非営利団体でもお客さんに本を買っていただいて、僕やスタッフがご飯を食べています。お客さんに本をたくさん買ってもらうことは、それだけたくさんの子どもたちに本が行き渡ることだと考えます。なので、お客さんにはたくさんの本を買ってほしいのです。

本を手に取る時間を惜しむ人がいますが、そんなにお時間を取らせませんよ。もっと多くの人に本の余白を楽しんでほしいです。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴39年、メルヘンハウス歴1年のかなり遅れてきたルーキー。

 

 

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お店のご紹介 詳細

営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
052-733-6481

選びぬかれた絵本や童話を常時30,000冊揃えて、みなさまのご来店をお待ちしております。

絵本の読み聞かせ、紙芝居など、楽しいイベントを定期的に開催しております。

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