第72回「人に伝えるってこと」

「ひろばメルヘン」

メルヘンハウスでは「ひろばメルヘン」という小冊子を毎月発行しています。最新号は394号、32年間休まず発行しています。

「ひろばメルヘン」は様々なコーナーがあります。その一部はこのホームページでもご紹介をしている、現役保育士が本を紹介する「子どもに学ぶ・本の読み方」、作家が自身の本のことを語る「自作を語る」、メルヘンハウススタッフがおススメする「スタッフが選ぶこんな本」に加え、新刊紹介やお便りコーナーなどがあります。つまりは、内容は少し異なりはしますが、このホームページの紙バージョンといったところです。

毎月、中旬過ぎから作成に入るのですが、新刊など本を紹介する文章を考える時は、いつもウーン、ウーンと頭を悩ませます。自分のなかで楽しい!と思う本をどう伝えるか?どのくらいあらすじを盛り込むべきか?個人的な思いをだすべきか?など、考え出したら何も書けなくなってしまいます。毎月そんな葛藤を抱きながら、一人でも多くの子どもたち(人)に本の魅力が伝わるようにと思いながら書いているのです。

久々にCDを買う

何故そんな話を急にしだしたのか?それはCDを久しぶりに買ったことが発端です。名古屋に戻ってから1年と3ヶ月ぐらいですが、その間に音楽にお金を払ったのは、何回かライブに行ったのと、数枚のレコードを買っただけです。CDを買わなくなった理由は、この記事も書いているMacBook ProにCDを入れるところがないから。家にCDプレーヤーもなく、CDを聴くとしたらもっぱら車です。しかし、最近は運転しながらAMラジオを聴くのが楽しくなっていたので、CDを買おう!とか音楽を聴こう!なんてこともなくなっていたのです。

今回久しぶりに買ったCDとは、名古屋在住のYOK.ちゃんのニューアルバムです。これがホントに最高!彼女とは昨年の冬ぐらいに友達に紹介をしてもらって初めて会いました。その後、彼女のライブに行ったり、彼女の作ったベジタブル台湾ラーメンを食べたり、そんなに頻繁には会うこともないですが、たまに会うと「やあやあ!」と音楽の話やらご飯の話などをします。cd_3rd

3日ほど前に晩ご飯を食べに、Cafe&Bar drawingへ行った際にYOK.ちゃんがいて「久しぶり〜!」なんて話をしていたら、置いてあるじゃないですか、ニューアルバムが!そして、話を聞くと自分であらゆる楽器を演奏して、歌って、ミックスして、ジャケットデザイン考えてと、ここまでなら今のミュージシャンはよくやっていることですが、なんと!CDアルバムの製本までしてるとのこと!そして、自分で書いた絵を自分で一枚ずつシルクスクリーンにて印刷している!

まだまだ、そのCDに入っている曲を聴く前でしたが、その時点で最高!自分が生み出した音楽を自分ですべてパッケージして、世に出す!そのパワーといったらステキ!としかいいようがありません。

もちろん、曲も最高でした。YOK.ちゃんは「朝が似合うってよく言われるんですよ〜」なんて言ってましたが、昨日のメルヘンハウスからの夜の帰り道でもとっても良かったです。

発する責任について

何かしら世間に発表するというのは表現したい!伝えたい!ってことがあると思います。YOK.ちゃんのCDからはそんな想いをたくさん感じました。フィールドが違えど、「ひろばメルヘン」で本を紹介すること、こうやって「丈太郎日記」を書くことも、「そもそも」という原点に戻ると表現したい!伝えたい!となるわけです。

今の世の中、表現したい!伝えたい!という手段はものすごく増え、簡単に出来るようになりました。その増えた分だけ色々な情報に惑わされることも多々あります。自分をしっかり持たないといけないこと。つまりは世に発表するからには責任を持たねばならないと思います。それは、メルヘンハウスでのお客さんとのやり取りでも、スタッフとのやり取りでも、何でも。僕の課題として「発する」ことに慎重になること。言葉を選んだり、表現手段を考えたり、一呼吸置かないことが多いので、そこはなんとかせねばなりません。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴39年、メルヘンハウス歴1年のかなり遅れてきたルーキー。

 

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