第77回「常連さん」

ちょっとバテ気味ですが・・・

急に暑くなって、ちょっとバテ気味です。みなさんは大丈夫ですか?小中と野球部で、夏の炎天下のなか元気良く動き回っていたことが信じられないぐらい、暑さに弱くなりました。でも、夏と梅雨の間のちょっと湿気が多く、ぬる〜い空気って好きなんです。大学生活4年間を過ごした沖縄を思い出したりします。

メルヘンハウスで働くようになって1年3ヶ月ほど。ちょっとずつですが、“常連さん”と呼べる子どもたちと仲良くなりつつあります。僕が働く前から来てくれていた女の子、近くの幼稚園帰りに寄ってくれる兄弟、毎週土曜日にメルヘンハウスの開店一番乗りを目指して来てくれる姉妹、絵本を作っているお母さんにくっついて、毎回のようにワークショップに参加してくれる兄弟、ちょっと歳の離れた妹の面倒を優しく見る女の子などなど、本当に嬉しい限り。

常連さんのレギュラーポジション①

常連さんのレギュラーポジション①

子どもたちとの出会い

実は父親にというか昔の店舗にずっと嫉妬をしていまして、父がメルヘンハウスの42年の歴史を綴る「メルヘンハウス物語」というウェブ連載では、多くの子どもたちとの触れ合いがあります。そして、父自身も多くの子どもたちとの触れ合いから、多くの事を学び今に至る訳です(父は特に児童文学を学んでいたわけでなく、全て子どもたちから教わっているのです)。しかし、僕にはそんな子どもたちとの出会いがあまりないのです。

もちろん、メルヘンハウスには多くの子どもたちがやってきます。しかし、残念ながら近所の子どもたちが来ることはあまりありません。これには色々な理由があるとは思いますが、日中に近所で子どもを見かけません。決して、子どもたちがいない地域ではないのです。近くには小学校もあるし、家やマンションもたくさんあります。

子どもはみんな忙しい!

こんな状況を子どもを持つ友達に話したところ、「今の子どもは、みんな忙しいんだよ。」と。塾や習い事で忙しいらしいのです。そして、「子どもだけであまり出歩かないように。」と注意されていることもあるそうです。確かに近くの公園でも、子どもたちが遊ぶ姿を見ません。授業が終わったらすぐさま部活をやったり、家にランドセルだけ置きに帰り、自転車ですぐ公園に行ってた僕の小学生時代とはまるっきり異なる子どもの世界のようです。

そんな現代の子どもたちの状況を耳にすると、とっても寂しくなります。そして、その寂しさの分だけ常連さんの子どもたちが愛おしく思います。常連さんに限らず、チャンスがあれば子どもたちに話しかけるようにしていますが、常連さんは向こうから話してくれたりします。時には僕がどこにいるか探してくれる常連さんも!

利害関係もないが、容赦もない。

たまに「ねえ、おじさ〜ん!」などといわれ若干ムッとしますが、おじさんであることには間違いないので、グッとこらえて色々な話をします。最近面白かった絵本の話、友達の話、身長の話、時にはパペットを使って会話をしたりもします。子どもたちと話したり、遊んだりするのはいいですよ〜!何も利害関係はないですから。そして、容赦もない。

奥深きパペットの世界

奥深きパペットの世界

こんな子どもたちに僕が出来ることは、良い本を提供してあげること。良い本とは色々な定義があるけれど、僕は純粋に面白い!とか、楽しい!とかが根本にあって、ものすごく強いインパクトがなくとも、子どもたちの体内にじんわり染みていくような本だと思ってます。そんな本は必ずいつか蘇ってくる。そのときにメッセージが浮かび上がってくるわけで、子どもたちに無理キャッチさせようとしなくても良いのだと思ってます。

常連さんたちが大人になったころに、「メルヘンハウスの変なおっさんが面白かったんだよな〜、勧めてくれたあの本なんだったかなぁ〜?」と思い出してくれたりしたら最高です。

追伸、こうやって日記を書いていたら、近くの小学校に通う女の子3人組が来てくれました。これからの常連さんに是非ともなってほしいものです。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴39年、メルヘンハウス歴1年のかなり遅れてきたルーキー。

 

この記事が気に入ったら
是非 いいね! してください
メルヘンハウスの最新情報をお届けします
人気の記事
  • メルヘンハウスは2018年3月31日をもって閉店いたします。
    メルヘンハウスは2018年3月31日をもって閉店いたします。
    2018年3月31日、メルヘンハウスは45年と5日の長きにわたる書店活動を閉めることとなりました。 「一人でも多くの子どもに読書の喜びを」をスローガンに、国内初の子どもの本専門店として立ちあげま...
  • 2歳の絵本。絶対におすすめの10冊。
    2歳の絵本。絶対におすすめの10冊。
    photo by Leon Wilson 2歳になると、言葉や色々なものを覚えてきます。基本的な生活習慣が形成され、一人で色んなことが出来るようになってくる時期です。そんな時期だからこそ、絵本の...
  • 【読み聞かせ】低学年におすすめの絵本10冊
    【読み聞かせ】低学年におすすめの絵本10冊
    photo by MIKI Yoshihito 自分の子どもへの読み聞かせはもちろん、小学校のボランティアや町内の子ども会など、意外と機会があるのが、低学年の子どもへの読み聞かせです。 でも、...
  • 絵本の読み聞かせの本当の効果とコツ
    絵本の読み聞かせの本当の効果とコツ
    「絵本読んで!」 子どもにせがまれて、絵本を読んであげる。いわゆる読み聞かせですが、これもご両親の大事な仕事の1つですよね。ただ、喜んでくれるのは嬉しいけれど、忙しい毎日の中で、何度も同じ絵...
  • 泣ける絵本。大人も感動する絵本10冊
    泣ける絵本。大人も感動する絵本10冊
    あなたは、どんな時に感動したり、泣いたりしますか? 映画で思わず泣いてしまったという人は多いかもしれませんが、絵本でも泣ける内容の感動的なストーリーがたくさんあります。 この記事では、子どもだ...
こちらもいかがですか?
  • 名称未設定-1
    第140回「読書の秋は忙しい!」

    2歳4ヶ月の創作話が面白い! 11月に入りました。秋は「読書の秋」と言われていますが、お陰さまで大忙し!「大人の絵本遠足」は毎週入っていて、多い時には週3回も開催することもあります。また、講演会にお呼びいただくことも多く…

  • 07-0310_01
    第139回「好きなこと(本)を好きなだけ!」

    車、電車の絵本がスキ! 9月に入りました。8月は夏休みということもあり、たくさんの子どもたちがメルヘンハウスに遊びにきてくれました。子どもの本専門店として、やっぱり子どもたちが大勢いる店内は賑やかで良いですね。今月は「読…

  • 『ともだち』
谷川俊太郎/文・和田誠/絵
(玉川大学出版部)
    第138回「かけがえのないもの」

    今日という日 今日は終戦記念日です。もう72年になるようですが、この日になると亡くなった祖母のことを思い出します。祖母が話してくれたのは、戦時中の苦しい生活や辛い出来事。毎年同じ話でしたが、小学生ぐらいからずっと聞いてい…

  • おしいれ
    第137回「読書感想文について」

    名古屋は連日の猛暑で帰る頃にはクタクタになっています。といっても、店内は冷房が効いているので、暑さのせいだけではないような気もします。「大人になると色々あるなぁ」とヒシヒシと感じる今年で42歳の男。子どもたちは「子ども」…

  • 『とべバッタ』
田島征三/作
偕成社
    第136回「栄養素の未来」

    「若さ」に触れると言うのは一つの栄養素 梅雨入りしてから、なんだか心も体がスライムのような気分です。「シャキッ!」とガリガリ君のようなシャープさがあれば良いのですが、そうもいきません。また梅雨が終われば、暑い夏がやってき…

おすすめ情報

お店のご紹介 詳細

営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
052-733-6481

選びぬかれた絵本や童話を常時30,000冊揃えて、みなさまのご来店をお待ちしております。

絵本の読み聞かせ、紙芝居など、楽しいイベントを定期的に開催しております。

イベントページでご確認ください。

サイト内検索