第92回「子どもの本専門店は、人の本専門店である。」

ギャラリーでは中川創作えほん教室の作品展が!

雨が続くような天気予報のなか、ちょっとだけでも晴れ間が出るとなんだか気持ちも晴れます。雨は嫌いではありませんが、気分が少し憂鬱になります。気候に限らず、あらゆるものに感情が左右される自分の弱さが嫌になります。

現在、2Fギャラリーでは中川創作えほん教室の作品展が開催されています。今年は教室開講から15周年というひとつの節目ということで、いつもより少し華やかな展示になっている気がします。以前の日記にも書きましたが、「続けること、続いていることってスゴいなぁ」と本当に思います。僕が今まで15年続いたことはあるだろうか?と考えると・・・まだまだ未知の世界です。

プロとアマの違いって?

昨日、中川先生と「プロとアマの違いってなんだろう?」と話になりました。年々どの業界もその差についてわかりづらくなっているような気がします。言い方を変えれば、今までのカテゴライズが果たして正しかったのか?ということにもなります。特に音楽などは、ちょっと前まではメジャーレコード会社でCDをリリースしていればプロ、自主制作の場合はアマとざっくりと区別されていましたが、今となっては音楽業界の事情も変わり、メジャーレコード会社も少なくなり、そして自ら自主制作を選択するアーティストが増えてきました。

児童書業界の環境は音楽業界とは異なりますが、しっかりとした有名な児童書出版社から発表されている作家さんでも、先生をやりながら、イラストレーターをやりながら、普通に働きながら、なんて方がとても多くいらっしゃいます。となると「何がプロか?アマか?」なんてことは、どうでもいいことなんだと思います。大切なのは、「誰に何を表現したいのか?」ってことかな?なんて思います。

「人の本専門店」

メルヘンハウスは子どもの本専門店です。ですから、子どもに向けて発信されている児童書を選んで置いています。父は「子どもをバカにした本は置かない」といいます。「子どもだからこれぐらいでいいだろう。」とか「今コレが流行っているから、コレを書こう。」なんて本は置かないということのようです。その境界線はまだまだ僕にはわからないところもありますが、言わんとしていることは理解できます。メルヘンハウスはロングセラーを大切にした本屋になっているわけですから、それが答えなんだと思います。

ただし、間口の狭い本屋であることは本屋の楽しみとして面白くありません。なので、矛盾しますが明らかに大人向けと思われる絵本も置いてます。いつか親になる若い人たちにも絵本に親しんでほしいし、子育てが終わった方々にも楽しんでほしい。子どもの本専門店は、ものすごく大きな意味でいえば「人の本専門店」なのかも知れません。「人として読んでおいてほしい本」ばかりを集めたお店。出来れば思考がガチガチになる前の子どもたちに手に取ってほしいので「子どもの本専門店」と名乗っているのではないか?

では普通の書店とは何が違うの?他の書店もいってみれば「人の本専門店でしょ?」なんて思われる方、メルヘンハウスに来たらその意味がわかってもらえると思います、多分。と、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げている火曜日のお昼です。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴39年、メルヘンハウス歴1年のかなり遅れてきたルーキー。

 

 

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