第98回「未来の書店員たち」

今年もブックマークナゴヤがはじまりました!

今年も名古屋はブックマークナゴヤの時期がやってきました。ブックマークナゴヤとは、名古屋にある書店が中心となって、各お店で企画展をやったりイベントをやったり、参加店をまわってスタンプラリーをやったりと、「『本』をキーワードに、街とあなたをつなぐイベント」というコピーのもと8年ほど行なわれているイベントです。

特におおきなスポンサーがつくわけでもなく、実行委員会の方々が自分の時間を削って企画や宣伝をしたりしている、D.I.Yに溢れた本の祭典なのです。

メルヘンハウスは昨年、チリンとドロンのコンサート、「100かいだて」シリーズ(偕成社)のいわいとしおさんのワークショップなどを実行委員企画として関わり、参加させていただきました。昨年のブックマークのお陰で、たくさんの人たちとお知り合いになることが出来て、地元だけどアウェー感、疎外感を感じて寂しい思いをしていた僕には、とても転機となった場でした。

子ども一日書店員を企画しました。

今年は去年よりも少し踏み込んだ形でお役にたてないか?と夏頃からの実行委員会のミーティングに顔を出させてもらい、好き放題言ったりしてきたのですが、そのなかで「子どもが書店員だったらカワイイですね〜!」なんて話をしてたら、「それいいね!」なんて話になり、なんと!「子ども一日書店員~本屋さんって面白い!」という、ブックマーク実行委員企画のひとつになりました。

最初はメルヘンハウスでやることも考えたのですが、メルヘンハウスにはいつも多くの子どもたちがやってきてくれるので、子ども書店員が目立たなくなってしまうので、一般書店の方が際立って面白いだろう!と、いくつかの書店に声をかけてもらい、2つの書店で2回にわけて行うことになりました。先週の土曜日に名古屋の星ヶ丘というオシャレ注目ゾーンにある、榮進堂書店さんにて1回目が開催されました。

細かなレポートは、またブックマークナゴヤのオフィシャルサイトやFacebookなどで後日されるかと思いますが、一言でいうと「大成功!」。始める前は「さて、どうなることやら?」と心配面が多かったのですが、やっぱり子どもたちはスゴイですね!心配していたことなんか吹っ飛びました。むしろ、嬉しい驚きの方が強かったです。

子どもたちが一生懸命レジをしたり、本の整理整頓をしたり、「いらっしゃいませ〜!」、「ありがとうございました〜!」と元気良くお客さんに挨拶したり、とっても良い光景をたくさん見ることができました。

本屋は楽しいところ!本屋の明るい未来へ。

本屋が減少し、本の売り上げが激減しているなか、子どもたちは本屋さんで何を思ったのだろう?なんて、子どもたちの笑った顔を見ながらふと思いました。僕も含め、本に携わる仕事をしている大人たちは、本の未来を感じたり信じたりしながら本に触っているのだろうか?しっかりと本を手渡しているだろうか?と、昨今の書籍業界の暗い話題ばかりが頭のなかをで錯綜しました。

「本屋さんは楽しいところ!」

楽しいという解釈は多義にわたるとしても、子どもたちが「本屋さんに行きたい!」なんて思うことが、もっと日常にないといけないなぁと。僕の小さい頃は必ずといっていいほど学区のなかにはいくつかの駄菓子屋さんと本屋さんがありました。八百屋さんも肉屋さんなど個人商店もたくさんあった。今は見渡しても個人商店がない。駄菓子は今ではコンビニで買う時代。お婆さんが一人で切り盛りしているような駄菓子屋さんは今はもうない。立ち読みをずっとしていると怒られる本屋さんもない。僕がこうやってツラツラと書いていることはただのノスタルジーな思いだけなのか?世の中がこのまま進化していくと、人と話す機会がなくなっていくような気がして、たまにものすごい不安に襲われます。

せめて、メルヘンハウスでは色々な人(お客さん)と話したい。そして、子どもたちには存分に楽しんで帰ってほしい。大人には子どものために、そして、子どもと一緒に楽しめる本をたくさん買ってあげてほしい!などと、商いであることをアピールしてみたり。

そうそう、今回の子ども書店員が終わってから榮進堂書店さんのスタッフの方と話していて印象的だった一言。

「いやぁ、わたしたちスタッフが楽しい思いをしました。」

お店(商い)をやるって、そんなことだと思いました。やりがい、楽しみがなければ。子どもたちにとっても、そして、書店員にとってもステキな時間を過ごしました。笑顔の多い空間、時間はとても良いものですね。

子どもたちとは、少しでも多くの楽しい時間を共有したいものです。

おしまい

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