第99回「絵本(児童書)について話をすること」

読書の秋がやってきています

10月も下旬となりました。「秋深し~」と一句詠みたいところですが、ここ数日は半袖でも過ごせるような気候で、「本当に秋なの?」と思います。

よく「〜の秋」と形容されますが、メルヘンハウスはもちろん「読書の秋」です。そんなこともあり、絵本(児童書)について話をしてほしいと依頼を受けてお伺いしたり、メルヘンハウスに図書館ボランティアスタッフの方々やPTAの社会見学でいらした際に、色々とお話をさせていただいています。

正直なところ、僕は子どもの本専門店の息子歴はもうすぐ40年になりますが、子どもの本専門店の書店員歴は1年半です。そう、まだまだ未熟者です。そんな僕にも声をかけてくれる方々がいて、むしろ「そのフレッシュ感溢れる感じで!」などと、40を目前にした男に依頼をいただけるのですから、ありがたいものです。

先週は講演会で小学校に出かけたのと、メルヘンハウスで2つの団体の方々に少しだけお話をさせていただいたりと、なんだか続いたのでした。

未熟ではありますが・・・

絵本(児童書)についてお話をすることは、未熟ながらも大切なことだと思っています。少しでも絵本の魅力や楽しさを知ってもらいたいし、広がることは良いことだと思っています。一部の人の趣味嗜好品としてではなく、どんな子どもたちの手にも渡ってほしいのです。そのために、まずは子どもたちに本を手渡す大人を口説かなければならない!とはいえ、講演会に呼んでくれたり、メルヘンハウスにてお話させていただく依頼を受けるような方々は、既に僕なんかより絵本に対しての知識や経験が豊富な方々がほとんどで僕なんて敵いません。それでも優しくフンフンと頷きながら聞いてくれているので、僕はそんな方々に育てられていて、いつか恩返しが出来るように精進せねば!と思うのです。

しかし、本当に魅力や楽しさを理解してもらうのは、実際に子どもと一緒に本を読む時間を楽しむことであり、僕がお話をすることはそのキッカケ作りです。そのキッカケが大きいものになるかは、話術であり知識であり本への愛情。総合点でいうとまだまだだなぁと、いつも終わったあとに反省をします。

僕らの世代でやっていくこと。

僕の父は、いまでは年に数回しか講演会には出かけませんが、昔は年間に何十回と全国を飛び回っていました。しかし、僕は父の講演を未だに聞いたことはありません。本当はカバン持ちなどして、一緒に講演会に出かけたいのですが、なかなかスケジュールが合いません。父が撒いてきた絵本の種は、色々なところで芽が出て花が咲き花粉は舞い、父の知らないところでも芽が出て・・・なんて広がってきたのだと思います。もちろん、それは父だけではなく、児童書界のあらゆる方々も同じで、豊かな土壌を作ってきてくれました。その用意された土壌で僕らの世代は何を植えるのか?

土壌の質はちょっとずつ変わってきています。そして、その面積はちょっとずつ縮小されています。しかし、豊かな土壌であることには変わりはありません。再度耕すのか?全く違う土壌にするのか?子どもたちに本を届けていくためにやらねばならないこと、考えなければいけないことが山積みではありますが、ひとつずつ丁寧にやっていきたいと思います。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴39年、メルヘンハウス歴1年のかなり遅れてきたルーキー。

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定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
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