赤ちゃんへ絵本の読み聞かせ、はじめてのイロハ

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こんにちは。メルヘンハウスの三輪丈太郎です。

メルヘンハウスには、色々なお客さまがいらっしゃいますが、その中でも特に多いのが、赤ちゃんの絵本を探しにくるお客さまです。ご自身の赤ちゃんはもちろんのこと、出産祝いをお探しにくるお客さまもたくさんいらっしゃいます。

そんなお客さまからのご質問で、

「赤ちゃんに絵本を読んであげて喜ぶの?」
「赤ちゃんには、まだ絵本の意味がわからないのでは?」

などという、疑問の声を多くいただきます。

僕自身も、このメルヘンハウスで働くまでは、同じような疑問を持っていました。しかし、店内で新米のパパやママが、赤ちゃんに絵本を読んであげている光景をよく目にしますが、赤ちゃんが本当に喜んでいるのです!そして、僕自身にも赤ちゃん(現在、生後5ヶ月)がいて、毎日絵本を読んであげていると、とても楽しい時間を共有しています。

「読んであげている」ではなく、「絵本を通して一緒に楽しい時間を共有している」ことに気付いたのです。

今回は「赤ちゃんに絵本を読んであげたいな!」、「赤ちゃんに絵本を読んであげているけど反応がなくて……」、「赤ちゃんにどうやって読んであげたら良いかわからない……」などと言う方に、少しでもお役に立てればと思います。

1. まずは絵本のことを知ろう

「さあ、赤ちゃんに絵本を読んであげよう!」などと思い、いざ書店へ出向いたり、インターネットで調べたりしても、どの絵本を手にとっていいのか?わかりませんよね。絵本と一言でいっても、赤ちゃんから大人向けまで内容は多種多様です。まずは赤ちゃんの絵本の特徴についてお話しましょう。

1.1. 赤ちゃんの絵本は繰り返しが基本です。

「絵本」というと、『ぐりとぐら』(福音館書店)や『はらぺこあおむし』(偕成社)や『おおきなかぶ』(福音館書店)など、有名な絵本を真っ先に思い浮かべる方もいるのではないでしょうか?しかし、このあたりの絵本はまだまだ赤ちゃんには理解できません。よくメルヘンハウスにいらっしゃるお客さまにご説明する際に使う例えですが、「準備運動をせずに、助走なくして走り幅跳びをする」ようなものです。

起承転結のある絵本を、しっかり楽しめることを大きくジャンプすることとするならば、赤ちゃんの絵本は準備運動といっていいでしょう。そして、準備運動から楽しみましょう!

1.2. 色・形・音がはっきりしたわかりやすい絵本

赤ちゃんに読んであげる絵本は、基本的に繰り返しでリズムの良いものを選ぶことをおすすめします。そして、そのうえで色・形・音がはっきりしたわかりやすい絵本をご紹介しています。

たとえば、この『ごぶごぶ ごぼごぼ』(福音館書店)は、赤ちゃんが大喜びします。

『ごぶごぶ ごぼごぼ』 駒形克己/作 福音館書店

『ごぶごぶ ごぼごぼ』
駒形克己/作
福音館書店

黄色、赤、青など大小の丸が「ぷ ぷぷ ぷ」、「どぉーん」、「ごぼ ごぼ」、「ぷわ ぷわ ぷわ」などという音とともに、色彩鮮やかな画面に散りばめられています。大人が見ると、抽象的過ぎて意味がよくわからない絵本に思いますが、赤ちゃんは大喜びします。ページごとに色彩や丸の大きさ、言葉も変わりますが、色・形・音がはっきりした絵本です。

この絵本を実際に赤ちゃんに読んでみると、最初はそんなに大きな反応はありませんが、何度も読んでいくうちに、次のページが開かれるワクワクする期待感が読み手にも伝わってくるほど反応をします。

1.3. 赤ちゃんの絵本はサイズは?紙質は?

赤ちゃんの絵本は、しっかりとお話がある絵本に比べると、そのほとんどが小さめの絵本が多いです。赤ちゃんの絵本のなかには、通常版とおでかけ版といって、外出時に持ち運びしやすいサイズに縮小したものもあります。

「どちらを選ぶべきなの?」

と悩む方も多いのですが、家ではできるだけ通常の大きさの絵本を読んであげることをおすすめします。やはり、絵本ですから、絵は大きく見やすい方が良いです。しかし、おでかけ版も外出時などコンパクトさ故にとても重宝します。欲をいえば、家では通常版、外出時はおでかけ版がベストですが、そこはみなさんのライフスタイルで選択してはいかがでしょう。

左がおでかけ版、右が通常版

『いないいないばああそび』
きむらゆういち/作
(偕成社)
左がおでかけ版(ボードブック)、右が通常版

また、紙質も大きく分けて通常の紙と、破れにくいボードブック(厚紙)の2種類があります。

店頭では1~2才のお子さんをお持ちのお客さまからは、「最近すぐビリビリにしてしまうので、破れない絵本を探しているのですが・・・」というご要望をとても多くいただきます。せっかく買った絵本もすぐに破られてしまったら悲しいことですよね。お気持ちはとてもよくわかります。

しかし、赤ちゃんにはまだ絵本を手渡す機会は、ほとんどありません。大人がしっかりもって読んであげるのが基本になります。そのため、「破れる」「破れない」などは気にすることなく、気に入った絵本を読んであげるのが一番良いのです。

2. 赤ちゃんの絵本の選び方は?

「インターネットのレビューを読んでも、実際に書店で子どもに読んでも反応がよくわからないので、どの絵本を選んだら良いかわからない。」という声は、本当に多く耳にします。そんな方に赤ちゃんの絵本の選び方をいくつかご紹介します。

 2.1. 読み手も「楽しい!」「面白い!」と思う絵本を選ぶ

赤ちゃんの絵本に限ったことではないのですが、本を子どもたちに読む(与える)大人は、子どもたちにその絵本を読んだ効果を期待してしまいます。

「この絵本を読んだら数字が理解できるようになるな。」
「絵本を読むと早く言葉を覚えるだろう。」

しかし、本来、絵本はそのような効果を求めるものではなく、赤ちゃんの絵本に関してはいえば、「絵本を通して一緒に楽しい時間を共有する」ことが最も重要なことであると僕は思います。ですから、読む大人もその絵本を一緒に楽しめないといけません。

「どの絵本がいいかな?」と迷ったときは、まずご自身がその絵本を読んで楽しいか?面白いか?で判断してみてください。

2.2. 実際に自分の目で確かめてみる

インターネットのレビューやママ友や幼稚園・保育園の先生など、今や赤ちゃんの絵本の情報は世の中に溢れています。情報量が多ければ多いほど何が良いのかわからなくなってしまいます。もちろん情報は参考として収集するのが良いとは思いますが、最後に決めるのは、必ずご自身で実際に手に取って確かめるのが一番の選び方です。

書店でも図書館でも、実際に赤ちゃんの絵本が置いてある場所に出向きましょう!実際に手に取ってみると、レビューなどの情報とは全く異なった印象を受けるケースは多々あります。そして、種類豊富な場所に行くことにより、様々な赤ちゃんの絵本との出合いがあります。

目当ての本ではなく、偶然に本との出合いがたくさんあります。

目当ての本ではなく、偶然に本との出合いがたくさんあります。

実際にメルヘンハウスに来るお客さまで、スマートフォンの画面を僕に差し出して「この絵本ありますか?」と聞かれることが多く、そのお目当ての絵本をご案内します。その際に「その絵本が気になるのでしたら、こちらの絵本も良いですね。」と数冊ご紹介すると、実際にはお目当てでなかった絵本をお買い求めになる方が結構いらっしゃいます。

赤ちゃんを連れての外出は、なかなかハードなことではありますが、絵本を実際に手に取り開いて見ることは、本選びにとってはとても重要なことです。

2.3. 多少の偏りは気にせずに絵本を選ぼう!

赤ちゃんのために絵本を選ぶとき、絵などの好みが出てしまうのは当然です。そこで「自分の偏った趣味で選んで良いのでしょうか?」とご質問をいただくこともあります。

2.1. でもお話しましたが、大切なのは読む大人も赤ちゃんと一緒に楽しむことです。「絵本を楽しむ(読む)」ことは、継続をしないと後に繋がっていきません。まずは、少しぐらい偏っても大人(読み手)も楽しめるような絵本を選びましょう!もちろん、バランス良く様々なタイプの絵本を読んであげるのはベストですので、無理なく続けられる方法を考えてみてください。

また、ご自身で選ぶことが難しいという方は、子どもの本の定期便“ブッククラブ”をご利用されるのもひとつの方法です。子どもの本専門店が偏ることなくバランス良く選んだ絵本が、毎月1~2冊お手元に届きますので、無理なく続けることができます。

3. 絵本はどうやって読んだら良いの?

絵本を読む体勢については諸説ありますが、僕は絵本の読み聞かせの本当の効果とコツ(2.2. 絵本の読み方)でご紹介している、読み聞かせは膝(ひざ)の上でするのがおすすめです。

僕が実際に赤ちゃんに読んでいる姿です。

僕が実際に赤ちゃんに読んでいる姿です。

 しかし、赤ちゃんの首が据わるのは3ヶ月過ぎあたりからですので、首が据わるまでは膝の上で赤ちゃんに絵本を読んであげることはできません。さあ、首が据わるまではどのような体勢で読むのがよいでしょうか?

僕は自分の赤ちゃんの首が据わるまで、赤ちゃんを寝かせて上から絵や文章を覗き込むようにしながら読んでいました。正直なところ、赤ちゃんにとっては何の苦もありませんが、僕は大変でした。

しかし、絵本を読む度に笑ったり、手足をバタつかせて喜ぶ我が子の姿を見ると、その大変さなどは大したことではありませんでした。少しの間は、苦を強いられる絵本の読み聞かせの時間ですが(体勢の話)、これも後になって良き思い出となることでしょう。

絵本を覗き込むようにして読んで楽しみを共有します。

絵本を覗き込むようにして読んで楽しみを共有します。

4. 絵本を一緒に楽しむコツは、「継続は力なり」

僕の我が子に初めて読んだ絵本は、実は1.2. 色・形・音がはっきりしたわかりやすい絵本にてご紹介した『ごぶごぶ ごぼごぼ』(福音館書店)でした。

「生後2ヶ月の赤ちゃんがどんな反応をするのだろう?」とワクワクしながら読みました。

ところが、我が子は絵本を全く見ることなく、必死に読んでいる僕の顔ばかりを「ポカーン」とした表情で見ていました。

「うまくいかないものだなぁ」と思いましたが、考えてみれば、赤ちゃんも読み手も読み聞かせ初心者なのですから、すぐに反応を期待するのもおかしいと思い、毎朝、出勤する前に読み聞かせをすることを日課としました。

読み聞かせをはじめて1週間が経過したあたりからでしょうか。ページをめくる時に少しずつ笑顔が出てきました。そして、徐々に手足をばたつかせ、好きなページで喜んでいるではないですか!

その後は、少しずつ絵本のレパートリーも増やして、今では15冊ぐらいの絵本をその日ごとに色々と組み合わせて、3冊を目安に毎日読んであげています。最初は僕の顔ばかり見ていた我が子も、今では絵本をしっかり見て、笑い、手足をばたつかせ、絵本に手を伸ばすことも!

何事においても、最初からうまくいくことはありません。読み聞かせも例外でなく継続をすることによって、赤ちゃんも読み手も楽しくなります。無理のないペースで継続的に読んでみてください。きっと、絵本を通した楽しい時間が待っていますよ!

まとめ

絵本を読むということは、読書の最初の一歩です。読書は人の心を豊かにします。赤ちゃんから本に親しむ環境を作ってあげる、そして一緒に楽しむことができることはすてきなことです。

さあ、赤ちゃんと一緒に絵本を楽しみましょう!

想像が広がったカードの横で三輪丈太郎 
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴39年、メルヘンハウス歴1年のかなり遅れてきたルーキー。

 

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