第24回「作家との出会い~田島征三さん~」

作家との出会いは読者との架け橋

メルヘンハウスを始めて40数年、数え切れないほどの作家や絵描きさんと会ってきました。創る人と出会い、そして親しく話をすることは、その作品理解の上でとても有意義なことです。読者のみなさんを代表していろいろなことが聞けるのも専門店の役得であり、ある種の責任でもあります。

「こんな思いで書いて(描いて)おられるのですか」、「作品創造の裏には大きなご苦労があったんですね」、「楽しんで創られた気持ちがよくわかります」など、作品理解がより深まります。そしてお客さんとの会話の中でそれが生きてきます。こんな気持ちで作家との出会いを大事にして来ました。

田島征三さんとの出会い

そんな思いの中でいちばん初めにお会いした作家は、大好きな絵本、名作『しばてん』(偕成社)や『ちからたろう』(ポプラ社)を通して、ぜひ会いたいと願っていた田島征三さんでした。願えば通じるもので、民間教育団体の夏季研修会の会場、車山高原でお会いする機会が出来ました。当時メルヘンハウス開店の準備をしながら名古屋の小さな出版社でアルバイトをしていましたが、研修会の特別ゲストとして参加していた田島さんにどうしても会いたくて、アルバイト先の社長の渋々の許しを得て車山高原まで車で走りました。

『ちからたろう』 今江祥智/文 田島征三/絵 (ポプラ社)

『ちからたろう』
今江祥智/文
田島征三/絵
(ポプラ社)

長髪をバンダナで結んだいでたちは、初対面でしたが親しみを感じ、あの激しい絵からは想像できない優しい笑顔は緊張感を十分に和らげてくれました。一泊二日の中で田島さんのスケジュールが空いている時間は、ぴったりとくっついて子どもの本のこと、子どもの文化のこと、子どもの教育のことなどを熱く語り合ったのです。

共に情熱を持って……。

子どもの本専門店を開く準備をしている話には、田島さんも大喜びで大賛成してくれました。「大変な仕事だと思うけど、ぜひ成功してほしい」期待を込めたメッセージは、今でも心の奥底にあります。「東京の○○書店の児童書売り場を見ておきなさい」、「◇◇出版社の△△さんに会っておきなさい」、「店に置く本はこんな視点で創られたものがいいのでは」、「陳列方法は……」、作家としての理想的な専門店の姿を聞かせてもらいました。これは今に至るまでメルヘンハウスの基本理念の中に生かされています。

思えば、当時20代の私と30代前半の田島さんの熱いやりとりでした。あれから40数年、田島さんはもちろん私も、未だ気持ちは萎えていません。

代表 三輪哲

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お店のご紹介 詳細

営業時間
午前10時~午後7時まで
定休日
毎週水曜日
住所
〒464-0850 名古屋市千種区今池2-3-14
JR・地下鉄東山線 千種駅徒歩5分
※駐車場は店の裏手に5台
詳しいアクセス
TEL
052-733-6481

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