第132回「循環するようになってきた」

久々の東京は……。

3月も既に後半に突入。もう時間が経つのが早過ぎて毎日の予定を手帳なり、メルヘンハウスの事務所のホワイトボードに書き忘れるものなら、予定を飛ばしてしまいそうです。予定が一日に一つであればまだしも、2〜3入っていることもあり、たまに「おっと、忘れてた。危ない危ない!」なんて未遂もあったのも確かです。自己管理をしっかりせねばなりません。

先月末、久しぶりに東京に行ってきました。ブロンズ新社という出版社があるのですが、第5回ブロンズ新社書店大賞のパッション部門の大賞にメルヘンハウスが選ばれて授賞式に行ったのです。「パッション部門って何?」と思われる方も多いと思いますが、「情熱をもって活動されている「人」や「グループ」にスポットをあて、表彰させていただく部門」らしいです(ブロンズ新社より抜粋)。僕は44年間、子どもの本専門店一筋でやってきたことに対してのご褒美だと思って行きました。つまりは、父をはじめ長きに渡り働いているスタッフが受賞したものであると。

東京には名古屋に戻るまで15年は住んでいたのですが、こんなにドキドキしたというか、東京に憂鬱感を持ったのは初めてでした。なんて言うのか?自分の居場所が全くなく孤独を感じながら、ブロンズ新社まで歩いていました。それだけ名古屋人になったのか?子どもが生まれて一晩でも顔が見れないことに寂しさを感じるのか?とにかく新幹線を降りてブロンズ新社まではそんな気分。しかし、切り替えも早く、知った顔を見つけると急に安堵感と楽しさが。自分の単純さには呆れますが、「これぐらいで良かった」と思いました。

ブロンズ新社でのこと。

授賞式では、ディスプレイ部門、ポップ部門といずれも力の入った作品ばかりでしたが、普段メルヘンハウスではいずれも行なっていないので、「みんな凄いなぁ」とただただ感心するばかり。最後にパッション部門の大賞をいただき一言述べさせていただきましたが、要は子どもの本専門店の役割は何か?ということ。数字だけを追いかけるのではなく、「売れるものでなく、売りたい本を売る」と言うことを偉そうに述べさせていただきました。しかし、授賞式後のパーティーは、そうそうたる顔ぶれの作家さんたちとワイワイと楽しい時間を過ごしました。

次の日は、製本所の見学に出かけました。機械がたくさん並んで大きな音を立てて動く様に興奮。様々な工程を踏んでようやく1冊の本になる。製本所だけで1つの物語が出来そうです。午前中のうちに終わりブロンズ新社にて新刊の発表会。相変わらずブロンズ新社らしい「新しさ」を感じる本とプロモーションスタイル。勢いを感じます。それも午後3時には終了し、近くのクレヨンハウスへ。メルヘンハウスとは大の仲良し歴40年です。しばらく談笑し店を後にしたら、高校の友達と上野散策をして、最終の新幹線まで晩御飯を一緒に食べて、日にちが変わった頃に家に着きました。

「流れ」が見える時もある。

2月中旬の外壁工事あたりから、メルヘンハウスに流れを感じます。大人の絵本遠足は大好評で3月は週に2〜3回あることも。3月はじめのテレビ放映の影響もあり、お客さんも平日に関わらず多かったり、4月からはじめる新サービスの準備(後日発表します)も、なんとか形になりそうです。そう、円を描くようにぐるぐる回り出して、その円が年輪のように大きくなっているような感覚なのです。そして、全ての活動が呼吸を合わせ、重なり合ってきています。

「この感じが続くといいな」

と思いながら、決して良いことばかりではなく課題も多くありますが、ひとつひとつクリアしていくことが出来そうな気もしています。僕はスピリチュアルなことに全く興味がないわけではないですが、気の流れみたいなものは感じるし、言霊のようなことは信じています。それでいくと45年目のメルヘンハウスは、かなり面白いことになりそうな気がします。

未知なることに対してのドキドキを出来るだけワクワクに変えて、たった一度の人生なので、楽しみたいと思います。

おしまい

三輪丈太郎
1975年名古屋生まれ。生まれた時から子どもの本専門店の息子という肩書きが嫌で、ここ最近までは全く児童書に関わりのないフィールドに生息。ある日、大尊敬する人から「メルヘンハウスって良いと思う児童書をセレクトして置いているんでしょ?それって、良質なDJと一緒だね!」と言われたことがキッカケでメルヘンハウスに入社することを決意。メルヘンハウスの息子歴41年、メルヘンハウス歴3年のかなり遅れてきたルーキー。

 

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